万国漢字志

都市篇 · トーゴ

万国漢字志 都市篇 第百十三号|デファレ――土器の映像目録に残る町名

Doufelgou 2の中心地Défalé。国立民族学博物館の映像目録に残る日本語名デファレと、2024年の読書センター網を照合する。2022年の11,722人は自治体全体の人口。現地の町名音源は未聴取。

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読書センターから、映像の目録へ

前号に残した候補のDéfaléを取り上げます。既刊ニャムトゥグと同じDoufelgou県の行政表に戻れる町で、アム・オブロなどを結ぶ読書・文化活動センターの網にも名があります。

もう一つの未収録候補、Kpété-Bénaも同じ施設網につながります。今回は、回収済みの行政・人口資料との照合に加え、日本の公的機関の映像目録で町全体のカタカナ名を確認できたDéfaléを優先します。人口の大きさや表の掲載順による選定ではありません。

目録にあるのはデファレの土器つくり。読書の場所を追っていたところへ、土器を作る場面を記録した番組名が加わりました。資料の種類が違っても、名前が次の資料への入口になります。


日本語名は「デファレ」

国立民族学博物館50年史アーカイブズ「ビデオテーク番組一覧」の印刷6頁(PDF6頁)は、番組番号1135を**「デファレの土器つくり」**と記しています。撮影場所の欄も「トーゴ共和国 ドゥフェルグ県 デファレ」です。PDFの文字抽出と原頁画像で、番組名・所在地・列の見出しを照合しました。

製作年は1987年、撮影年は1980–1981年、収録時間は11分、製作は国立民族学博物館です。番組の製作年と撮影年を混ぜず、今回閲覧した目録そのものの刊行年とも分けます。この記録は、日本語名の掲載根拠になります。

既刊ニャムトゥグも、民博の現地調査報告から日本語名を確認した町でした。今回は同館の論文ではなく、映像の目録です。ただし、番組本編を今回取得・視聴したわけではありません。土器の形や製法、話者の言葉を目録から補うことはできません。

本誌では、綴りだけから新しく作る読みではなく、この資料のデファレを日本語名として採ります。一つの公的な掲載例があることと、日本語で広く定着した唯一の表記であることも、別の判断です。


中心地の名と、自治体の人口

INSEED『ANNUAIRE STATISTIQUE NATIONAL 2022』の表2.4、印刷7頁(PDF25頁)は、Doufelgou 1の中心地をNiamtougou、Doufelgou 2の中心地をDéfaléと記します。目録のドゥフェルグ県という所在地を、公的な欧文地名と照合する手掛かりです。

同書の表3.17、印刷23–24頁では、Doufelgou 2の2022年人口は11,722人です。対象行は印刷24頁(PDF42頁)で、男性5,604人、女性6,118人。和は合計と一致します。表末尾の出典はINSEED、RGPH 5、2022年人口空間分布資料です。回収済みPDFの原頁画像でも列と対象行を確認しました。

この数字は自治体全体の人口です。中心地デファレだけの人口としては使いません。回収した都市人口表3.21にはDéfaléの独立行を確認できませんでした。自治体の中心地だからといって、その全人口が中心地に住むと考えることはできません。

GeoNamesの公式RDF、2367140は、Défaléを国コードTG、居住地分類P.PPLとして登録し、代表点を北緯9.87611度、東経1.08639度とします。これは町や自治体の境界ではありません。同じ綴りの地域項目や、別の地図の代表点を混ぜず、この居住地項目を採ります。取得した記録には人口値はありません。

国の首都は外務省の基礎データが示すロメで、デファレではありません。


2024年の読書センター網

トーゴ文化省の2024年2月27日記事は、DéfaléとKpété-Bénaを含む八拠点を列挙しています。既刊のAmou-Oblo、Danyi-Apéyémé、Kpalimé、Anié、Tohoun、Mangoも同じ網の拠点です。

映像目録と文化行政の記事は、別の年代、別の目的で同じ地名を残しています。ここで確認できるのは、番組の所在地と施設網の拠点です。撮影当時の土器づくりが現在も同じ形で続くことや、センターが町全体の識字状況を表すことまでは示しません。


歴史的漢字表記と、現地の読み

今回確認した日本語資料はカタカナのデファレ、トーゴの行政資料はDéfaléです。日本語の年代の確かな漢字地名用例は現時点では原典未確認です。日本語名の掲載年を、漢字表記の成立年へ読み替えません。

中国大陸・台湾の公的資料による町全体の漢字形も、今回の公開検索では確認できませんでした。取得したGeoNamesの記録にも漢字別名はありません。ただし、これを全資料・全時代に先例が存在しない証明にはしません。以下は本誌が比較する新しい創案です。

綴りを転写するだけならDé・fa・léをデ・ファ・レの目印として扱えますが、本稿の日本語名には民博の掲載例という別の根拠があります。どちらも、現地話者による町名全体の音源を聴取したことを意味しません。声調、母音の長短や開閉、現地語での実現、語源は未確認です。アクセント記号から長音や声調を作ることもしません。


二字・三字案と四字案

出礼

デとレの目印だけを残す二字案です。日本語名の中間にあるファを省くため、全名を示す案には採りません。確認した資料に、この二字への略記を支える用例はありません。

出法礼

三字全体にデファレという指定読みを添える案です。短くまとまりますが、法の通常の字音からファへは直接読めません。中国語の音訳らしい外観だけで、中国語圏の実使用として扱うこともできません。今回は残案とします。

出布亜礼

四字で中間部の目印を布亜とする案です。ただし布にはフのほかにブの連想もあります。出・礼の指定読みとともに、読みを添える必要があり、四字なら自動的に正確になるわけではありません。

出芙亜礼

出の「出る」のデ、芙のフ、亜のア、礼のレイを選字の手掛かりとし、四字全体にデファレという指定読みを添えます。漢字ペディアの掲載読みを参照しました。芙亜はファの見分けのために置く二字であり、フとアを通常どおり連結するとファになる、という発音規則を主張するものではありません。礼も通常字音のレイをそのまま読ませる案ではありません。

ファの部分を二字で見えるように残し、出法礼より本誌の近似の仕方を説明しやすいことから、今回は出芙亜礼を暫定選定します。二文字・三文字を標準とする都市篇では例外です。短くするためだけにファを落とすことはせず、四字と指定読みを一緒に提示します。

これは史料にあった漢字形でも、現地音の精密な再現でもありません。芙の花や礼の作法を、土器づくりや町名の由来へ結びつける根拠もありません。字義から語源を作らず、日本語掲載名を示す当て字として提案します。


万国漢字志の暫定案

現代日本語都市名
デファレ

原綴り・所属国
Défalé/トーゴ

暫定制定都市名


出芙亜礼

指定読み
デファレ

制定区分
出芙亜礼――創

制定状態
暫定制定・原典継続調査

カタカナ名の実使用と、新しい漢字案を分けて残します。一字略称は制定しません。


採らなかった表記と未解決点

二字の出礼は全名の案として不採用、出法礼と出布亜礼は残案です。日本語・中国語圏の漢字先例、語源、命名者、現地音源、町単独の人口と境界は継続調査です。11,722人を町単独の数字に置き換えません。

映像目録の日本語名は確認できましたが、本編の視聴は未実施です。目録の地名用例、綴りによる近似、現地音源の確認は、それぞれ別に記録します。先例や音源が得られたときは、四字案の文字数も含めて選定を見直します。


参考資料

(ウェブ資料は2026年10月14日閲覧。映像目録の確認と、本編・現地音源の聴取は区別。)


編纂綱領と公式サイト

本稿は万国漢字志 編纂綱領に基づいて調査・選定しています。

都市一覧は万国漢字志 公式サイトで公開します。


次回予告|都市篇 第百十四号

Kpété-Bénaなど、読書センター網に残る未収録拠点を、既刊の行政・文化資料とのつながりから比較します。日本語名の直接用例と地名全体の読みを確かめ、人口表の順序だけでは選びません。