万国漢字志

都市篇 · イタリア

万国漢字志 都市篇 第三百二十二号|フォッジャ――宮殿のアーチと市街図に残る FOGGIA――

宮殿のアーチと市街図に残る FOGGIA。採用名は字形を調整した「福賈」(改)とする。


宮殿のアーチと市街図に残る FOGGIA

フォッジャの市立博物館が入るアルピ宮の外壁には、皇帝フェデリコ二世の宮殿から残ったアーチがはめ込まれています。草木の彫刻を施した弧を両脇の鷲が支えます。古い市街図を開くと、皇帝の館には街の建物の一つとして番号が振られています。


歴史表記

フォッジャ国立公文書館のデジタル図書館で公開されているカルミネ・デ・レオの著作には、パキケッリの1703年刊『Il Regno di Napoli』第3巻の市街図が再録されています。図の上には FOGGIA とあり、凡例の2番はフェデリコ帝の館を指します。同じ著作は宮殿の碑文も転写しています。碑文の字形と、日本語の歴史的な漢字表記は原典未確認です。


日本語での用例

在イタリア日本国大使館のプーリア州主要病院一覧は、都市欄の「フォッジャ」に病院名 AOU Ospedali Riuniti di Foggia と市内の住所を対応させています。


中国語圏その他の表記との比較

台州学院の外事部門は、音楽院の紹介で「福贾城」と記し、音楽院の原綴りにも FOGGIA を載せています。共同事業を行う済寧学院の案内にも、原綴りとともに「意大利福贾大学」が見えます。


二文字・三文字案の比較

福賈

資料の「福贾」を土台に、贾を日本語でも用いる賈へ調整した二字を本誌は採ります。

福知亜

カタカナの後半に字を足す三字案です。「知亜」から「ジャ」の音は伝わりにくくなります。

福贾

台州学院が都市を指した引用「福贾城」の市名部分です。引用字形「福贾」は保存し、本誌の採用形「福賈」と区別します。


万国漢字志の暫定案

現代日本語都市名

フォッジャ(Foggia)

所属国

イタリア

暫定制定都市名

福賈――改

制定状態

暫定制定・原典継続調査

「改」は、現代の用例「福贾」を土台に、贾→賈と採用字形を本誌が調整したことを示します。出典の引用には元の字形を残します。日本語の伝統的な漢字表記として認定するものではなく、「フォッジャ」の読みを添えます。

ISTATの2024年人口収支確定表で、2024年12月31日末の国勢調査調整後の住民人口は145,198人です。2025年1月1日初に相当し、自治体コード071024のコムーネ全域を集計しています。同名の県のうち、周辺のコムーネは集計の範囲外です。


採らなかった表記と未解決点

福知亜は比較にとどめ、福賈を本誌の字形調整案として採ります。宮殿碑文の個々の字形と、日本語での歴史的な漢字用例は引き続き原資料で調べます。


参考資料


編纂綱領と公式サイト

本稿は万国漢字志 編纂綱領に基づいて調査・選定しています。 都市一覧は 万国漢字志 公式サイト で公開します。


次回予告|都市篇 第三百二十三号

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