万国漢字志

都市篇 · ソロモン諸島

万国漢字志 都市篇 第百五十九号|ホニアラ――四字の霍尼亚拉と市境の外側――

ソロモン諸島の首都ホニアラに、現用中国語の四字霍尼亚拉を暫定採用。人口は2019年の市議会区域と隣接する国勢調査都市部から成るHoniara Urban Area169,721人を用いる。

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同じ街を、どこまで数えるか

ホニアラという名には、ソロモン諸島の首都という役割と、市議会が受け持つ区域、さらにその外へ続く都市部という、重なり合う輪郭があります。人口の表でこの三つを取り違えると、同じ街を二度数えたり、周辺の農村まで都市に含めたりしてしまいます。

本稿で使うのは、2019年国勢調査のHoniara Urban Area、169,721人です。一方、漢字名は中国外交部が首都名に使う霍尼亚拉を手掛かりにします。地名の用例があることと、その文字が統計区域全体の正式名称であることは分けて考えます。


歴史表記

日本語の歴史的漢字表記は、現時点では原典未確認です。 今回確認した霍尼亚拉は現代中国語の政府資料にある形です。古い日本語地図や地理書に同じ形があったと読み替えることはしません。

霍尼亚拉の初出、漢字を選んだ人、表記が定着した経緯も未確定です。実際に確認した用例の範囲で、既存表記として扱います。


日本語での用例

外務省「ソロモン諸島基礎データ」の首都欄には、ホニアラとあります。本稿の日本語名と首都の確認は、この文字用例に基づきます。

英語や現地のピジン英語による話者音声は、今回は聴取していません。片仮名や漢字を並べたことだけで、現地の発音を確認したことにはなりません。


中国語圏その他の表記との比較

中国外交部「所罗门群岛国家概况」は、首都欄に**霍尼亚拉(Honiara)**と記しています。欧文と漢字の対応を同じ欄で確認できる、現用中国語の用例です。

四字を一組として使っていることは確認できますが、一字ずつの選字理由を説明した命名史料ではありません。本稿では、字義を組み合わせて街の性格や地名の由来を作りません。また、この用例から隣接都市部を含む区域全体の公的な漢字名まで確定したとはしません。


二文字・三文字案と四字の現用形

霍拉

最初と最後を残す二字の比較案です。本誌独自の短縮で、確認した既存略称ではありません。中ほどの尼亚を失うため、Honiaraとの対応をたどる手掛かりが少なくなります。今回は採りません。

霍尼拉

亚を省く三字案です。これも本誌の比較案です。三字に収まりますが、省いた部分をどう補って読むのか、新たな約束が要ります。字数だけを理由に現用形を変える利点は乏しいと考えます。

霍尼亚拉

公式資料で確認した四字を保つ案です。日本語の音訓だけでホニアラと読めるという意味ではありません。それでも、実際の用例と欧文名の対応を、そのまま示せます。本稿ではこの四字を既として暫定採用します。


169,721人の内訳

ソロモン諸島統計局『2019 Population and Housing Census National Report Volume 1』の印刷頁31、表4.2.2には、次の値があります。

  • Honiara City Council:129,569人。
  • Malangoの国勢調査都市部:15,560人。
  • Tandaiの国勢調査都市部:24,592人。

合計は169,721人で、同表のHoniara urban areaと一致します。印刷頁28は、TandaiとMalangoのうち、ホニアラへの近接性・人口密度・定住性・経済活動などによって都市に分類された調査区があると説明しています。したがって、二つのward全域やガダルカナル州全体を加える計算ではありません。

市議会区域だけの129,569人も10万人を超えますが、その区域は今回の都市域の中に含まれます。市と周辺都市部をまとめて一つの掲載単位とし、市議会区域を別の都市としてもう一枠追加しません。

2023年9月刊の報告書を使いますが、人口の基準年は2019年です。人口表を確認したことから、現在の市街地境界まで新たに確定したとはしません。

位置の目安はGeoNamesのホニアラ代表点、南緯9.43333度・東経159.95度です。都市域全体の重心や境界を示す点ではありません。首都という説明もホニアラの機能についてのもので、隣接する二つの都市部をそれぞれ別の首都とする意味ではありません。


万国漢字志の暫定案

現代日本語都市名
ホニアラ

所属国
ソロモン諸島

暫定制定都市名
霍尼亚拉――既

制定状態
暫定制定・原典継続調査

四字の現用形を保持し、人口には「2019年、Honiara Urban Area」と範囲を添えます。漢字名を短くするために都市名の中ほどを落とすことも、人口を大きくするために州全域を足すこともしません。


採らなかった表記と未解決点

霍拉と霍尼拉は本誌の短縮比較案で、いずれも不採用です。日本語の歴史形、現用漢字名の初出・選字者、現地話者の音声は要継続調査です。

今回確かめたのは、2019年の公式都市域と現代の名称用例です。調査区の境界図形を使った現在の連続市街地との照合は、今後の課題として残ります。


参考資料


編纂綱領と公式サイト

本稿は万国漢字志 編纂綱領に基づいて調査・選定しています。

都市一覧は万国漢字志 公式サイトで公開します。


次回予告|都市篇 第百六十号

次は人口台帳の掲載順に従い、グアムのデデド=アポトガン=タムニング都市域を調べます。